ニュースリリース
企業情報
マツダ宇品第1工場、塗装ラインを復旧し4月中に生産を再開
マツダ株式会社は、昨年12月の火災により停止中の宇品第1(U1)工場塗装ラインを本年4月中に完全に復旧し、U1工場での塗装・組立の一貫した生産再開を目指すと発表した。 工程が短く環境にもやさしい最新のスリー・ウエット・オン塗装方式の導入と、工場建屋の建設および生産設備の設置に工期を短縮できるモジュール方式を採用することにより、通常半年以上かかる復旧期間を大幅に短縮し、火災後約4ヶ月での早期生産再開を実現する。
また、生産を停止しているロードスター、RX-8、ボンゴバン/ボンゴブローニイバンについても、塗装工程を宇品第2(U2)工場や他社の工場で行うことにより、U1工場での生産を2月中旬から順次再開することを決定した。すでにデミオ、ベリーサについては生産を再開し、MPVも1月末の生産再開を決めている。今回の決定によりボンゴフレンディを除くすべてのU1工場生産車種の生産を再開することになる。
1.宇品第1工場での一貫生産再開 復旧にあたっては、安全、品質を確保しながら、近隣にお住まいの方々、関係者の方々に極力ご迷惑をおかけしないように、防音対策などを施した上で慎重に作業を行っていく。 U1塗装ラインに採用するスリー・ウエット・オン塗装方式は、中塗り工程の設備が不要なために工期が短くて済む。また、建屋の建設では予め組み立てておいた鉄骨のユニットを順番に設置していくモジュール方式を採用する。生産設備についても、塗装ロボットの設置台を予め組み込んでから搬入・設置するモジュール方式などの工夫を行う。これらにより、復旧期間の大幅な短縮を可能とし4月中の生産再開を目指す。 スリー・ウエット・オン塗装方式は品質向上を実現するとともに、環境負荷物質と消費エネルギーを同時に削減するマツダが開発した先進塗装技術であり、これまでに防府第1(H1)、第2(H2)工場とU2工場に導入済み。U1工場への導入によりマツダのすべての国内工場で、同塗装方式を採用することになる。
2.リカバリー生産 マツダはU1工場塗装ラインの生産再開までの間、U2工場や他社の工場の塗装ラインを活用したU1工場組立ラインでのリカバリー生産を行い、U1工場の生産台数を確保する。これにより、安全および品質の確保を第一としながら、お待たせしているお客様にできるだけ早く商品をお届けするとともに、火災による影響を最小限にとどめる。 新たに、ロードスター、RX-8について、U2工場塗装ラインを活用したU1工場組立ラインでの生産を2月中旬から順次再開する。 U2工場塗装ラインでの塗装が困難なボンゴバン/ボンゴブローニイバンについては、2月中旬からU1工場塗装ライン再開までの間、一時的に塗装工程を三菱自動車工業株式会社水島製作所(岡山県倉敷市)と、プレス工業株式会社尾道工場(広島県尾道市)に委託する。塗装工程を行なった後、マツダのU1工場組立ラインで組立工程を行う。 一方、ボンゴフレンディの生産再開はU1工場塗装ライン再開後となるが、同車を除くすべてのU1工場生産車種の生産を火災後約2ヶ月で再開することになる。
これらに加えて、U2工場、防府のH1、H2工場の操業度を高めるなどマツダの国内工場全体の生産台数を確保し、火災により今期影響を受けると想定されていた約7万台のうち、約4万台を回復できる見通しである。 |